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絵本「おおきいツリーちいさいツリー」のあらすじや随想

 この絵本について―もみの木は何故ちょん切られたか?―

作:ロバート・バリー

訳:光吉夏弥

出版社:ほるぷ出版

出版年月日:2000年10月

出版社による対象年齢:4歳から

定価:1,430円(本体1,300円)

 はじめに

   大きなクリスマスツリーの先が切られ、次々に持ち主が増えていくという、ユーモ
   
   アあふれる絵本です。

   

 あらすじと随想

   さて、ウイロビーさんは大きなおやしきの家主のおじいさん。

   もうすぐクリスマスになるという日、山からとびきり大きなツリーが届きました。



   彼は大喜びで一番目立つ大広間に飾らせたところが、急にしかめっつら!



   大きすぎて、木のてっぺんが曲がってしまうのです。そこで執事を呼び、斧でツリー

   のあたまをちょんぎらせました。



   すると執事はそのちょん切ったツリーの先を、小間使いに贈りました。



   ところが、小間使いは喜んだものの、小さな自分の部屋には大きすぎる!と言って、

   良く切れるはさみでツリーのてっぺんをちょん切って、捨てました。



   すると、それを見つけたのは庭師!



   おかみさんにすてきなツリーを届けようと、大急ぎで家へ持って帰ったのですが、

   彼女は、この大きさでは小さな家に合わないと言って、あっという間にツリーのてっ

   ぺんをちょん切り、ポイと窓の外に捨てたのです。



   危ない!もう少しでくまの目に、あたるところ!

   ところが、くまも小さなツリーを奥さんへのプレゼントに持って帰りました。する

   と奥さんは喜びましたが・・・。



   こうして、ツリーの先がどんどん小さくなっていき、最後はいったいだれのツリー

   になるのでしょうか。



   だれかが捨てたものも、決して捨てたものじゃない!



   ストーリーは、シンプルですが、それを感じさせないほど、登場人物の表情がコミ

   カルな絵なので、見ているだけで楽しくなります。



   捨てられたクリスマスツリーを拾う人は、皆だれかを喜ばせたいという思いからで

   すが、もらった女性は揃いもそろって、それを惜しげもなくちょん切るのが、ゆか

   いなところ!



   拾って生かす知恵と、切って捨てる大胆さのバランスが絶妙です。



 おわりに

   ところで、なぜこんなにも木をちょん切ることは、愉快なのでしょう。



   それは、切られても木が死なないからではないでしょうか。



   木は、切られても切られても、新しい芽を吹き、また若枝を伸ばします。



   木には、そうした絶えることのない生命力があるので、切ること自体にもユーモア

   が生まれる気がします。



   ましてもみの木は、常緑樹として永久の緑、永遠の命を象徴するので、キリストの

   降誕をお祝いする、クリスマスにふさわしい木として用いられるのかもしれませんね。



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